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1.5メートルある垣根から、胸より上が全部見えるから相当背が高い。
30代後半だろうか、落ち着いた雰囲気だがサラリーマンではなさそうな空気を纏っている。
30歳をちょうど超えた自分のことを棚にあげて、ちょっと『おじさん』なんて思ったりした。
「何か御用ですか?」
この男のペースに飲まれそうになるのを必死で耐える。
「とって食いやしないよ。そうして欲しいなら別だけど……」
クスクスと笑いながら垣根ぎりぎりまで近寄ってくるから、無意識に後ずさってしまった。
でも、なぜか部屋に逃げ込もうとは思えないくて、その男から目をそらせずにいた。
「馬鹿にしないで!」
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