ギルドにて、修行の日々

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「水よ、我が敵を穿て!〈アクアニードル〉!!」 「火球の礫、撃ち落とせ〈ファイアーボール〉」 先端が針のように鋭く尖った水柱と、燃やすよりも破壊に特化した火の玉が勢いよくぶつかり合う。 一方で水柱が火を消せば、もう一方で火の玉が水を蒸発させる。魔力量は圧倒的にノアの方が上だが、それでも押し負けず、尚且つ若干の余裕が見えるのは流石炎帝というところか。 「おらノア!」 脇がガラ空きだぜ! アイシスのファイアーボールが、ノアの脇腹に叩き込まれる。熱くはないだろうが、大分痛そうだ。 ノアは顔を歪め、軽く吹っ飛びながらも空中で体勢を整え、叫ぶ。 「全てよ、母なる海へ還れ!〈ダイダルウェイブ〉!!」 ごおおおおと轟音を響かせながら、ノアの背後に大津波が出現する。つーかデカ過ぎだろ。 それはノア諸共飲み込み、アイシスに迫る。 しかしアイシスは慌てる素振りをまったく見せずに、ゆっくりと口を開いた。 「燃やし尽くせ、地獄の業火」 ……炎帝の容赦がなさ過ぎる件。 二週間前に魔力を扱えるようになったばかりのノアにそんな上級魔法をぶつけるか。 まあ、ノアのダイダルウェイブも上級魔法だけど。 「〈ヘルフレイム〉」 青みがかった黒の炎が、波を焼いた。
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