巻き込まれた…わけじゃないのね

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「魔神が世界に降りていいわけ?」 「君は世界に必要とされていますから」 「勇者を異世界から喚び出すくらいに切羽詰まってるとこに、また危機を喚び込むの?」 「それを世界が望んでいます」 どうやらこの世界、コスモガーデンは相当のドMらしい。 苦笑を浮かべると、神が俺の頭を撫でた。その瞬間、コスモガーデンの知識が頭に流れ込む。膨大な情報に目を白黒させていれば、心臓の辺りが暖かい。それはゆっくりと、身体中へと馴染んでいった。それが、魔神としての魔力らしい。その魔力の使い方を最後に、流れ込む情報が止まった。 「火、水、雷、地、風、光、闇、無に加えて時と重力…流石魔神てか」 「魔を統べる神ですから。全ての属性を操れるのは当然でしょう」 大抵の人間が操れるのは、無属性+1~4属性だと言われている。6、7属性操ることが出来ればエリート間違いないし、8属性はほんの一握り程しか操れる人間はいない。 無属性は全ての人間が操れる属性で、主に移動や結界に使われる。逆に光と闇はそれぞれ治癒と破壊に圧倒的な力を誇るが、使えるのは人口の三割程だ。 時と重力に至っては前例が四人。初代と二代目、つまり前代の勇者&魔神。 これだけの情報がそろえば、嫌でもわかる。俺は確かに魔神らしい。 でも、気になることが一つ。
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