初っ端からの王道祭り

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「ん…」 柔らかな日差しで目が覚めた。 身体は丁寧に大樹の根元に寄りかけられていた。いい人だな、神様。あ、人じゃねーや。 そんなセルフツッコミをしつつ、辺りを見渡す。 太い樹の枝は鮮やかな翠に覆われていて、翡翠を冠する理由を実感する。だって超綺麗だよこの森。日本だったら国宝レベルだよ。 太い幹に手をついて立ち上がり、脳裏に地図を広げる。マジ神様々。便利な能力ありがとう。 方角を確認し、リディア王国首都であるノスクを目指す。 「きゃああああああああ!!」 ノスクは世界一デカい学術院があるし、実は一番興味あるんだよね。未来の勇者のお供ズがいるかもしれないし。 多分、勇稀もそこに来るだろうし。勇者の実力を量るのも悪くない。 え、悲鳴?気のせいじゃない?気のせいじゃなくとも、あれはーーー… 「その子を離せえええええ!!」 主人公のイベントだ。俺がどうこうするものじゃない。
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