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それは鳥になりたいと願った日 空を訪ねて風の言葉を聞くような それは鳥になりたいと願った日 月に囁き星と愛し合うような 刹那の夢が標を刻んだ 二つの翼に気づいたとき 初めて鳥は飛んだはず 見えない翼に触った時 きっと僕は飛べるはず そして月日は流れて大人になり 夢は眠って 心の隅の暗い部屋 空は姿を隠して風は死んだ 見上げてみれば 平らな鉄が蓋をする 刻まれた夢は今もすぐそこに 二つの翼に気づいたとき 初めて鳥は飛んだはず 忘れてた夢に気づいたとき もう一度君は飛べるはず 風の吹く3月 少年はずっと見上げていた 空はいつまでも待っていた
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