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「…いえ、正直キツいです。」
「それは良かった。」
いや、良くねぇよ!!全然良くねぇよ!!こっちは痛ぇよ!!
まぁしょうがない。跳び蹴りを食らう寸前に白い布がチラッと見えたので良しとしよう。
「ところでどうして跳び蹴りをしたんですか?」
「あぁ、それは…。」
美少女が教室の中を見たので俺も視線を向ける。そこには、奇妙な男が立っていた。
髪は黒く真ん中に向けて立っていて簡単にいうとドングリのような感じだ。さらには何故か妙に顔立ちが整っていてイケメンである。
しかし、それだけでは普通な奴だろう。何が奇妙ってここは学校であるにも関わらず片手には料理の食材が大量に入っているエコバックを持ち、もう片方の手には数枚のチラシを持ち、今日は何時にあのスーパーでなんちゃらとブツブツしゃべっているのだ。
アイツがどうかしたのか?
「あの人がどうかしたんですか?」
「私の幼なじみなのよアレ。」
だから、なんで跳び蹴り何だよ!?
「アイツ、何度話し掛けても無視するから一発蹴ってやろうかと思って跳び蹴りしたら見事にかわしたのよね。」
なかなかバイオレンスですね。
「…じゃあ、そこに俺が入ってしまったって事ですね?」
「そうね。」
この娘はきっとどこかおかしいんだろう。あの幼なじみ君も…。
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