Story.1

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アタシが晴樹さんと逢ったのは、高3の夏だった。 「ねぇ、次どこ行く?」 「どこでもいいよ」 その頃のアタシは、只同じ気が合うやつとツルんでた。 楽だった。 同じ気持ちだから、同じ悲しみだから 義理の家族に囲まれた生活が嫌だった。 皆いい人で、優しくて だから余計に居てはいけない気がしていた。 其処には、アタシの居場所が無い。 そんな気持ちだった 気づいたら家を抜け出して、夜の町をふらふら歩いていた。 「あ、」 不意に、なにか見付けたような声がして、アタシは声がしたほうへ振り向いた。 其処には、大学生ぐらいの男の人がアタシを見ていた。 それが、晴樹さんとの出会い。  
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