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「え?あっ!ごめん・・・。」
少し眉間に皺を寄せ藤堂に話し掛けた翠は藤堂の視線をたどり、先程より苛立った声色で、
「・・・女??
っ!!
平助さんっ!なんで他の女の事見てるのよっ!!
しかも私より不細工な女っ!
私たち恋仲でしょっ!?
私以外の女何か見ないでよっ!
そうよ・・・あの女が平助さんを誘惑するからいけないの・・・。
私以外の女なんてこの世に必要ないのよっ!!
そうだわっ!あの女殺して仕舞えばいいのよっ!!
ねぇ??平助さんもそう思わない?」
狂ったかのように笑う翠はまるで壊れてしまった喋る人形のようだ。
翠は独占欲が強く嫉妬深い、自分が一番美しいと思っている女子だ。
おまけに被害妄想が激しく、一度思い込むとかなりヒステリックになる。
今もただぼーとしていた先に自分より美しい女が居るところを見つけ勝手に被害妄想をして叫んでいるだけ。
藤堂本人は視線の先に女が居ること自体知らなかったというのに。
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