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藤堂は優しく暴れ続ける翠の名を呼び、顎に片手を添えクイッと顔を自分の方に向かせた。
翠は真っ直ぐに藤堂の顔を見ずに視線を反らす。
「・・・。」
「平助・・・さん??」
翠は名前を呼んだっきり何も言わない藤堂を不思議に思ったのか藤堂の顔を見た。
翠の少し潤んだ目が藤堂の顔を映す。
藤堂は翠が自分を見たのを確認すると再び口を開いた。
「翠・・・?
僕が何で君に接吻しなかったのか分かる・・・??」
「わ、私の事好きじゃないからで・・・っンッ!?」
翠が更に目を潤ませ応答している最中・・・。
藤堂は翠に・・・
深い深い、接吻をした。
「はぅ、・・・ん・・・・・・ッ」
クチュクチュ。
静かな屯所にイヤらしく響き渡るのは、翠と藤堂の唾液が混じり合う音と、時折漏らす翠の甘い喘ぎ声や甘い吐息のみ。
顎に添えていた手は翠の後頭部へと回り、もう片方の手は腰へと回っていた。
「ふぁ、・・・平す・・・け・・・さん・・・っあ・・・。」
藤堂は段々と翠との接吻に夢中になっていく。
最近ご無沙汰気味だった藤堂は相手が翠だということすら忘れて貪りついた。
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