第一話 初恋

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第一話 初恋

僕は宮辺 尭(みやべ たかし)。 15歳、4月から高校生だ。 この物語の主人公と言うべきだろうか。 突然だか、僕は今まで一度も恋というものをしたことがない。 元々恋愛などに興味がないのだ。 僕は恋愛よりもダチとプロレスごっこをしてる方が面白い。 僕は中身がガキだとよく誰かさんに言われるんだが。 まぁ、僕が中身がガキだということは認めるが… え~と、確か中学二年の頃だったけなぁ… 実は僕、同じクラスの女子に告白されたことがあるんだ。 あの時は戸惑ったさ。 急に「あなたのことが好きです。」って言われても、どう返事をしたらいいか… はぁ?こいつ何言ってるの?って思った。 だから、僕は思ったことを素直に言ったんだ。 「ごめん。君の言ってる意味がよくわからないよ。」 って、そしたらその子が 「だから、あなたのことが好きなんです!」 ってしつこく言ってくるもんだから、 「僕は君のことが嫌いなんだ。」 って言ったんだ。 その子涙目になっちゃってさ、あの時はほんと困ったよ。 何かいけないことを言っちゃたかなって思って、 別に人間として嫌いじゃないよって言おうとしたら、 あの子、泣きながら走り去っちゃったんだよ。 だって、しょうがないじゃん。 ああ言うしかなかったんだし…という言い訳は置いといて、 つまり、僕は人を好きになったことがないから恋愛とかよくわからないんだよ。 どうして人を好きになるんだろうって。 そんな僕がまさか恋をするなんて思ってもなかったんだ。
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