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式がようやく終わり、教室へ戻ろうとした時、
「ねぇねぇ」
後ろから誰かが僕の肩を叩き、幼い少年のような声が聞こえた。
振り返ると、ショートカットの男子の制服を着た美少女がいた。
綺麗な茶色の大きな瞳と目が合った。
僕の鼓動は高鳴った。
あの時に出逢い、偶然にも高校が一緒で、ずっと気になっていたあの子である。
まさか、あの子から僕に話しかけてくれるなんて…!!
これは運命なのか!?いや、運命に違いない!!と僕は心の中で叫んだ。
「どこかで見かけたことあると思ったら、何日か前に会ったことあるよね?」
彼女に質問されて、僕の鼓動はさらに高鳴る。
落ちつけ…落ちつくんだ僕…せっかくのチャンスなんだぞ。
ここは自然に話すんだ。
そうだ、まずは自然が大事だと自分に言い聞かせた。
「…も、もしかしてぶつかった時の?ああ!思い出した!いや~驚いたなぁ。まさか高校もクラスも一緒だったとは!」
「そうだよね!ボクも驚いたよ。偶然だよね。まさかあの時ぶつかった相手と高校もクラスも一緒だったとはね。きっと何かの縁だよ。」
彼女の最後の言葉のきっと何かの縁という言葉に僕はドキッ!とした。
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