第一話 初恋

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きっと何かの縁だよ…きっと何かの縁だよ…きっと何かの縁だよ… その言葉が僕の頭の中でぐるぐると繰り返される。 何だか顔が熱くなってきたような気がする。 今にもやかんが沸騰しそうな勢いである。 「どうしたの?何だか顔、赤いよ。大丈夫?」 彼女は心配そうな顔で覗き込んできた。 はっ!いかん!落ち着くんだ!! まだ取り乱す時ではない!! 落ち着くんだタカシ! 冷静になれタカシ!! 何か話題はないか… はっ!まだ名前を聞いていないんだった! 肝心なことを聞いていないじゃなか! 何をやってるんだ!タカシ!! そうだ、自己紹介だ、自己紹介。
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