第一話 初恋

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相変わらず、他の友人からは返事が来ない。 まぁ、一人だけでも返事をしてくれただけでも良しとしよう。 僕は諦めて、気分転換に外に出て散歩をすることにした。 今日は雲一つないよく晴れた日だ。 頬に伝わる春風が心地よい。 何時間待っても返事をくれなかった虚しさを忘れさせてくれるような気がした。 さっきの友人のうざメール。 今思い出しただけでも腹が立つ。 あぁ、僕はどうせ暇人ですよ。 暇人で何が悪い! 元々僕は彼女という存在などどうでもいいんだ。 むしろ恋愛には興味がない。 二次元の女の子だったら、興味がある。 だいたい、二次元を超える可愛い女の子などいるはずがない。 僕はとびっきりに可愛い女の子しか受け付けんぞ。 気付けば僕はそんな独り言をぶつぶつ言っていた。 いかん、つい独り言を言ってしまった。 何を僕はあの友人に彼女がいることを羨ましがる必要があるんだ。 別に羨ましくなんかないんだからね!とツンデレ風に言ってみる。 あぁ、考えるだけでますます虚しくなるだけだ。 その話題を考えるのはもうやめだ。
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