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「久しぶりだね!まさか、尭君と同じ高校だったなんて偶然だね。尭君と同じ桜花高校かぁ~。」
僕が中二の頃にフッたことをすっかり忘れているようだった。
中学の頃よりもスカート丈は短く、長い髪の毛を下ろしている。
今時の女子高生という雰囲気を出していた。
確かに同じ桜花高校の制服を着ている。
ちなみに桜花高校は僕が今日から通う所である。
偏差値は中のちょっと上くらい。
サッカー部と柔道部とチアダンス部が強いことで有名だ。
さらに、部活の種類が豊富である。
魔術研究部というのは僕は少し気になったが…。
「おっ、おう!久しぶりだね…永沢さん。」
なるべく普通に接しようかと思って笑顔を作ったが、ひきつってしまった。
それにしても、フられた相手に話しかけてくるとは何を考えているんだ?
そんな僕に普通話しかけるか?
なんか、気まずいな…。
「今日から高校生かぁ~。なんか楽しみだね!そういえば、尭君って何の部活に入るつもりなの?」
「…う~ん、まだ決めてないや。」
「そうなんだ。確かに桜花高校は部活の種類いっぱいあるよね。私もどの部活にしようか迷っちゃう。」
なんか、あなたと同じ部活だといいなという視線を僕に向けてくるような気がするんだが…考えすぎか。
「尭君と同じクラスかな~、同じクラスだといいね♪」
「…うん、そうだといいね。」
「尭君元気ないみたいだけど、大丈夫?」
永沢さんが僕に視線を向けてくる。
何か得たいの知れない寒気がしたような。
「だっ、大丈夫だよ。」
「ほんとに?」
「うんうん!至って元気さ。」
「…………………。」
なんか、僕のことをじっと見つめてきた。
「なっ、何だい?」
「…………………。」
なんか、無言で僕のこと見つめてくるんですけど?!
なんなんだ、この女は?!
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