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はぁ…また今日も……。
毎朝の光景で見慣れているものの、当事者となると思わずため息が出てしまう。
教室の左端、後ろから二番目が私の席。
私が登校する時間、そこにはいつも女の子が集まっている。
原因は後ろの席の彼。
―――小野晴香君。
小野君といえば、校内はもちろん、この界隈の学生なら知らない人はいないほどの有名人。
全国制覇もした我が校のサッカーの主将。
モデル並み、いや、それ以上の端正な顔立ち、均整のとれた体つき。
明らかに他の同級生とは一線を画し、大人びた風貌をしている。
おまけに180センチを超す身長とくれば、女の子が放っておくはずがない。
各学校にファンクラブがあるほどだ。
そんな彼の席には少しでも仲良くなろうと、いろんな女の子がやってくる。
ほおをほんのり染めながら、一生懸命アピール。
恋の力ってスゴい。
私には真似できないや。
みんなの邪魔しないように合間をくぐり抜け、自分の席までたどる着くと、案の定誰かが座っている。
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