始まりはいつだって……。

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「転生させるにはこういう条件なのだから今更あーだこーだ文句をぶーたれても知らんわ。 お前さんがその“チート”になりたいのなら、自分の“運”を信じておけ」 おいおい何言っちゃってんの。 俺は生まれてこの方すべて普通だったんだぜ。 どう考えても……。 「はい、無理ゲーですね。 分かります。 俺、本っっ当にお疲れ様でした」 せっかくの転生の機会も運任せじゃ駄目過ぎる。 よし、今度転生する時はもっとちゃんとした神様にお願いするか。 「さっきから何をブツブツ言っておる。さっさと行け」 神様が白い目で俺を見ながら、扉を出現させる。 やめろよ、そんな痛い子な感じで俺を見ないでくれ。 恥ずかしくて、照れちゃうだろ。 扉が開くと俺は向こう側へと吸い込まれていった。
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