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唐揚げを作り終わり
業務室を覗くと綾菜はまだ
パソコンの前にいた
ただパソコンを触ってはおらず
座って煙草を吸っていた
「おい、サボリ(笑)」
ビクッとして此方を向く綾菜
「サボリじゃないです
今日出来る事は全て終わりました」
「うそっ？
あの量もう終わったの？」
「はい」
なんだこいつー…
めっちゃ仕事出来るタイプか(笑)
すげー意外だ(笑)
「どれどれ…」
煙草に火をつけパソコンを覗く
確かに全部終わっていた
「お前…すげーなぁ…」
「？？」
意味が分からないというような顔で
俺を見上げてくる
「仕事が早いねってこと」
「普通です」
もうちょい喜べよ(笑)
「てか綾菜ちゃんさー」
「はい」
「慎吾さんにもそんな感じだったの？」
「？？」
「かたっくるしくない？」
「初対面ですから」
返答に困るなー…
「うーん…」
綾菜ちゃんが
少し俯きながら…
言葉を選ぶように言った
「えっと…うち…あんまり
初対面の人と話すの苦手で…
どうしても仕事モードで話しちゃ…
うから…刺々しくなるん…だけど
慣れれば普通に喋りま……喋るよ」
カタコトのような言葉で
必死に喋る綾菜
まだ緊張してるってことね(笑)
「ははっ(笑)わかった！
あ、唐揚げ出来てるよ？食べる？」
「食べっ…る！」
「一緒たべよっか(笑)
練習も兼ねて(笑)」
「うん？練習？」
食い物に釣られる綾菜…(笑)
コイツギャップだらけだな
ギャルかと思えば
仕事中は全然真面目だし
結構仕事出来るし
取っ付きにくいタイプかと思ったら
ただ人見知りなだけだし
唐揚げに釣られるし(笑)
おもしれーな、ほんと！
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