Prologue 信じる力に勝る物は無い

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おっと、すまない。自己紹介を忘れていたね。 僕の名前はヤ○坊。そして向かいに座る女の子はマ○坊。 二人合わせてヤンマーと呼ばれている。いわば双子の様なものなんだ。 ……そんな視線を向けないでくれないか? 冗談だよ。冗談。ほら、厨二的冗談って言葉がこの世にあるだろ? 気を取り直して。 僕の名前は楠原 秀哉(クスハラ シュウヤ)。近くの高校に通う高校2年生だ。趣味は本を読む事と魔法名を考えてにやける事。 小学校に上がる前から、この夢(欲)を抱いていた僕だが気が付けばもうこんな年齢だ。 12歳の誕生日にガチでホ○ワーツから入学案内が来ると思って、一日中ポストの前に立ち、鳥の群れを血眼になって追い掛けた覚えがある。 高校の受験間近で校長から呼び出しをくらって、強制的に魔法学園に送られると信じていた時もあり、その日はわざと女子更衣室を覗いて校長室に連行された。 そこで校長先生にいきさつを話した結果、微笑みながら知り合いの精神科医を紹介された。 それほどまでに僕の夢は大きく、必ず実現すると信じて止まないのだ。 次に、向かいに座る女の子だが。双子ってわけじゃないよ? アイツの名前は笹島 瑠璃(ササジマルリ)と言って親が子供時代からの親友で、自然と僕ら二人も遊ぶ様になっていった。 身長はまぁ、大体160位?目立つのは、その体にたわわに実る二つの果実と本人の顔。 髪の色は染めていないのにライトブラウンで、鼻筋の通り 大きなパッチリとした目。顔の形もそこらのモデル並に良い。 尚且つ、彼女は成績優秀者でありテニス部のエースだ。 いわば、瑠璃は完璧きで美少女と定義される側の人間だろう。 そして対する僕は、まぁ黒髪パーマの知的なイケメンと思ってくれればいい。 成績は毎回学年3位以内。運動もそこそこで、部活には所属していない。
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