プロローグ? ~物語は始まる前に~

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「はぁっ……はっ……」 深い森を走っていた。 喉の奥が痛い。脇腹が痛い。スカート邪魔。もっと邪魔な荷物はもうどっかに置いてきてしまった。 「……っどうして……はっ……どうしてこうなったっ……!」 走る。走る。 何故なら後からは良く分からない巨大生物が鋭い牙をむき出しにして追いかけてきているからだ。 少し距離があるにも関わらず、その生物が吼えると生臭い息が届いてくる。 ちくしょう、肉食かよ! 何でこうなった。 あれか。テスト期間中だというのに漫画やゲームに現を抜かしていたからか。 二次元に行きたいなぁとか、引きこもりたいなぁって考えたからか! その罰なのか! いや、ここ確実に現実(リアル)じゃないし。ある意味願い叶ったのか、いや、そうじゃないだろ。 あれ、っていうか何で私今走っているのかな、分からなくなってくる。頭がぼうっとしてきた。 緊急時の馬鹿力っていうのは持久力には作用しないらしい。
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