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その生徒は拓哉の後ろの席に座った。
「あれ?この前の・・・」
「えっ!?」
そこにいたのは数日前に岬で会った少女だった。
「鳴海帰ろうぜ・・・って篠原のこと知ってるの?」
「この前会ったんだ。同じ学校だったんだ」
「そうみたいですね」
そう言うと三咲は立ちあがり教室から出て行った。
「俺何か悪いことした?」
悟司は黙っていた。
「三咲、一緒に帰ろうよ」
「あ、雪乃・・・」
廊下を歩いていた三咲を見つけ、親友の雪乃が追いかけてきた。
「また違うクラスだね・・・今度のクラスは大丈夫そう?」
雪乃は心配そうに三咲の事を見た。
「まだ分からない。今日も手続き更新でほとんど職員室にいたし・・・」
そっか、とうなずくと
「帰りどっか寄ってく?」
「うん。いいよ」
そういうと二人は昇降口まで歩いて行った。
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「今日一日俺の後ろの席に誰も近寄らなかったのってさっきの子の席だから?」
拓哉が聞くと悟司は諦めて説明を始めた
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