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「終わったー」
ほうきを片づけた拓哉は綺麗になった教室を見ながら思わずそう言った。
前の学校では7人で掃除をやっていた拓哉からしたら3人での掃除は思ったより時間がかかったのだ。
「今日は手伝ってくれてありがと。良かったら一緒に帰る?」
三咲の誘いに拓哉はああっと頷く
昇降口に向かう途中、拓哉はさっきから気になっていた事を聞いてみた
「なあ、1年の時から一人で教室の掃除してんのか?」
三咲は表情を曇らせながらうんと頷いた。
「まあ、私も結構手伝ってるんだけどね」
三咲の隣を歩いていた雪乃がにやっとしながら言った。
「雪乃には感謝してるよ。生け贄係の私にも普通に接してくれるし」
「幼馴染に何気使ってるのよ」
そう言いながら雪乃は三咲の肩に腕を回し抱きついた。
「お前らって幼馴染なのか」
「こうだよ。小学校の時からずっと一緒なの」
三咲は普段教室では絶対に見せない笑顔で答えた。
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