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「鳴海君って家どっちの方?」校門から出てすぐ雪乃が聞いてきた。
「どっちっていうと・・・この前篠原に会った岬の近く」
「じゃあ、私たちと同じ方角ね。って、鳴海君って学校来る前に三咲に会ってたの?」
「ああ、散歩してたらまよ・・・」
と言いかけて拓哉は止まった。
「どうしたの?」
まだ知り合って間もない2人に道に迷ったなんて恥かしいこと知られたくない。
まして、隣にいるこのやかましいやつには知られたくなかった。
「いや、散歩してたらたまたまあの岬に辿りついて篠原に会ったんだ」
「あの時、道に迷ったって言ってなかったっけ?」
「あ・・・」
そういえば、この前三咲に会った時に道に迷った事を自分で言っていたのを思い出した。
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