一章

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一章

001  「・・・はぁー、夏休みの宿題を妹に手伝ってもらったような気分だ」  おはようございます。はじめまして。誹夜籠宴です。どうやら嫌な夢を見てしまってしまったらしい。しかも忘れた。まぁいいだろう、諦めが肝心だ。気分を変えよう。  そう思ったらドアが開いた。まったく人の部屋に入る時はノックだろ。そんな非常識な奴はどこの姉だ?  「・・・・・・」  「黙ってないで何か喋ってよ姉さん。何の用?」  案の定僕の姉こと誹夜籠家長女、誹夜籠縁だった。  「弟よ、人間に大切な事が何か分かるか?」  いきなり何の問いだろう。相変わらず唐突過ぎる。  「空気と食べ物かな」  「それは生きるために、だろう?私が聞いているのは『人間として』だ」
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