一章

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 「それはなかなか深い問題だね。あるいは不快な問題かな。深イイ話に投稿出来るんじゃない?」  深かろうが不快だろうが、僕に答える気はなかった。  「話を逸らすんじゃない。まぁよかろう。貴方が無能なのは、今に始まった事ではないからな。変わりに私が教えてやろう」  「それは助かるね。姉妹が優秀だと、自分が優秀よりも誇らしいよ。で、人間に大切な物ってなに?」  返答次第によっては二度寝する。というかもう二度寝の体制だ。  「人間に大切なのはルールだ。人は決められたルールを守らねばならん。ルールを違反する人は屑だよ。生きる価値がない」  「まったくもってその通りだね。部屋に入る時にノックをするというルールを守らない人は、生きる価値がないよね」
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