一章

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 「時間を守るのも、ルールの一つだ。時間は待ってはくれん。時は金なりとはよく言ったものだ」  「そうそうそうだよ。僕みたいな奴と話しをしているなんて、時間を無駄遣いし過ぎだよね。この損害をお金に換算するとどれ位かな?五百万円位?」  「社会では、時間を守らねば即刻クビになるぞ。社会は甘くはないんでな」  「まぁ、社会って厳しいもんね。社会に『上司に腹パン決めて、吐瀉させてもよい』ってルールがあれば、姉さんもクビにならなかったのに。社会って本当に厳しいよね」  「上司を吐瀉させてもいいけど、時間は厳守したまえ」  いい加減回りくどい。何が言いたいんだ?この人類。嫌がらせがしたいだけなのか?  たまらず僕は聞いた。  「そろそろ何が言いたいのかハッキリ言ってくれないかな?」  「私はずっと時間を守れと言っている。だから・・・  登校時間を2時間も過ぎているのに、悠長に寝ている暇はないんじゃないか?」
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