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お前の事、思い出したいよ…!
『その願い、叶えてあげるよ』
パリー――――――ン
街は俺の願いに忠実だった
それが幸せをもたらすかは分からなかったけれど……
ペタペタと歩きながらお前を探して
記憶の欠けらを集めた
そうか
お前は――――
横を見ると、死体処理場から煙が出てる
すぐにお前だって分かった
目の前にはお前が死んだ踏切があった
お前はここで
子猫を助けようとしたんだよな
結局、お前も子猫も死んだけどな
はらり、はらり
涙が出てきた
お前に会いたいよ―――!
そうだ
俺は踏切の中に入った
そして、お前の煙に手を振った
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