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……
本当は、俺が迷子だったんだ
居ないお前を探して
真を嘘で塗りつぶして出来た記憶で生きていた
俺が迷子だった
カンカンカンカンカンカン………
今、そっちに行くからね
涙がまた出てきた
これはきっと、お前に会える安堵からだよ
キィー―――――………
電車はブレーキをかけた
でも無駄だよ
俺は確実にひかれる
「トリ、待ってて」
お前の居ない世界のほうが間違いだもんね
カンカンカンカンカンカンカンカン…………
『千秋、遅い』
「ごめん…」
トリが俺を抱き締めてくれた
やっとここに戻ってこれた
君も見つかったし
ハッピーエンドだよね
END
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