さくら、ひらひら

2/4
前へ
/28ページ
次へ
寒い冬からいつの間にか春になった 東京の桜の花も満開に咲いている 「綺麗だな」 「そうですね…」 今日は日曜日 なんとなく律は外に出て桜を見ていた処に偶然高野に会い、一緒に花見をする事になってしまった まぁ別に、花見くらいなら…と律も良しとしていた (ソフトクリーム奢ってくれたし…) 律が花を見ている片手には桜味のソフトクリームがあった まだ半分も食べていない為形は最初のままに近い 「お前、花より食い気か?」 「ち、違いますよ!」 高野の嫌味に律はプク~と頬を膨らます それでも律はソフトクリームを食べる 「プッ」 「べ、別にいいでしょう!美味しいんだから…」 律が高野に文句をいった時 はらり 一枚の桜の花びらがソフトクリームの上に乗った 「あー…食べられなくなっちゃいました…」 「桜味だから大丈夫だろ?」 「そうですか?」 うーんと言いながら律は花びらが着いた部分を口に入れる 「…味がしないです」 「本当に食ったのかよ」 高野は少し呆れた顔をした
/28ページ

最初のコメントを投稿しよう!

81人が本棚に入れています
本棚に追加