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不思議と水分をとるだけで生きながらえた気がする
ほんの少しの水が全身を回って…
また少し水がくる
だいぶ落ち着いたものの、長い間枯れ枝のようになっていた私はまだ足りなかった
でも誰が私に水を与えたのだろう?
「まだ飲める?」
優しい声は低く柔らかい男性のもの
頷きたいのに体は言うことを聞かない
今度こそ誰もいなくなる
「ゆっくりね」
予想に反して男は側にいて温いスープが口に舌に触れた
それからどれ程たったのか
少し時間を空けて、また体中に何か塗られスープが私を潤す
たまにチクリと針が刺されたが、それはどうでもいいこと
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