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「こちら側はさらに広うございます、私からあまり離れませんように」
「あっ…はい」
我に帰り後を着いて行くが…
「ちょっとした町だよな…」
「左様でございます、ちょうど此花町と同じ広さかと」
此花町
俺の住んでいた町だ
町としては小さく、ちょっとした地区程度
でもそれなりに歴史があり、他の地区町村と統合することなく今まで来ている
少し官能的でもの悲しい歴史ではあるが俺は好きだ
「…!?」
「こちらでございます」
目の前には
街が広がっていた
和の建築なのに異国のような極彩色の世界
甘ったるい匂いに脳が痺れそうになる
そこには江戸吉原のような華やかな世界が広がっていた
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