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「ま、とにかく大丈夫じゃ。ワシを信じろ」
「わかった。雪を信じるね?」
「同じく」
「うむ。それでよい。ワシは主らより年上じゃ。頼ってくれ、信じてくれ。ま、なにかあったらこっちの世界にエスケープすればよいしの」
くっくっくっ。と笑う雪。
気楽な発言だが、なんだか肩の荷が降りた気がする。
「さて、着いたぞ。これが異世界への扉じゃ。ほれ、主らの靴じゃ」
1つの襖の前に着いた。そして雪にいつの間にか持っていた靴を渡された。
いそいそと靴を履く。ちなみに雪は草履だ。
「さて、この襖の先はもう異世界じゃ。心の準備はよいか?」
「ま、待って。あと一つだけ質問」
「なんじゃ?」
「この世界に帰るってどうやるの?」
「ワシが妖術で繋げるんじゃ。逆もまた然り。学校の寮にでも入れたらそこに固定したこの世界と異世界の通路を拓くがの」
「な、なるほど…」
流石の絃那もスケールがでかすぎて着いていけてないようだ。
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