桜の根本で

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** 「一希!? かずきぃ!!」 「……揺すんな」 「かずっ」 「…なぁ」 「え?」 「お前は知んねぇと思うけど…俺ら、あの丘が初めて会ったとこじゃないんだよ」 「…ぇ」 「俺が桜が好きっつったん、覚えてる? あれな、…とあるブッサイクな女子がさぁ、桜を眺めてたんだよ 」 「その時からかなぁ。…そいつが忘れられなくなった」 私の頬を、涙がつたった。 「好きだ。丘で会ったときより、ずっと前から」
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