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「好きな花?」
「うん」
初めての彼である、一希の誕生日。
私は手作りケーキと、少しおもいかな。と、やや不安になりながらも、一希の好きな花で花束を作ろうと張りきっていた。
「……花かどうかは分かんねーけど」
一希はそう前置きしてから、一度チラリと私を見、また目をそらして、聞こえるか聞こえないかの声で小さく呟いた。
「……さ…くら…の木が好き…だな」
何をそんなに照れる事があるんだろう
確かに男の子で桜好きな子は少ないかもだけど…
その時の私は何も知らず、そんな事を考えていた。
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