1人が本棚に入れています
本棚に追加
「そうか。ありがとう、いや、ごめん。」
「タクシー代払えよ。あ、そういえばさっきユキとかサキとか言ってたけど、彼女?」
「違う。」
「あ、今口ピクってなった!兄ちゃん昔から嘘つくとピクってなったよな。」
「なってない。」
「ピクっ。」
実は俺は家族にサキの事を話していない。だからよく母に「そろそろ彼女作りなさいよ」と言われ、「じゃあ紹介してよ」と返している。
でも、春にだけは言ってみようかな。
「えーっと本当は……」
俺はサキとの一部始終を話した。
すると春は身を乗り出してきた。
「じゃあ俺協力するよ!」
「いきなり何だよ。ってか協力って何すんだよ。」
「サキさん探し。」
呆然とする俺の前で、春は彼流のプランを早口で喋り出した。
「……よし。乗った。よろしく、春。」
最初のコメントを投稿しよう!