始まり

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―――しょうがないな、後で教えてあげる。 声が聞こえるたび頭がガンガンする。 苦しい。 理由は分からないけれど、息が詰まる。 知らない人の声なのに? ううん、違う。 私、この声を知っている。 「あず!?」 視界が一気に明るくなる。 懐かしい。 ふいにそんな感覚に襲われた。 ―――あず…… どうして私を呼ぶの? そんなに悲しそうに。 それに、私のことを“あず”と呼ぶのは翼しかいないはずなのに…。 一瞬にして閃光が瞬く。
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