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開口一番が醜い…?
いやいや意味分かんねぇし…
「何なんだその頭は。ボサボサで伸びっぱなしのような長さ……不潔だ。ただでさえ髪で顔半分が隠れているというのに瓶底眼鏡……服装はまだマシなようだが」
…
ま、マシンガントーク…
つーかこの格好をさせた兄貴に言えよ!俺にはこんな格好をする趣味もなければオタクでもねー!
服は流石に強制させられなかったから、自分好みのシンプルな格好だけど…心底良かった。兄貴曰く「王道はオタクじゃない」らしい……
いやいや、この格好は十分オタクだっつーの!
「…初対面にそこまで言われる筋合いねぇけど」
「なら言われないように身嗜みくらい気を使ったらどうだ?」
さっきのマシンガントークに若干イラつきながら言う俺とは反対に、表情1つ変えず淡々と言う白鹿。
確かに一見不潔そうだけどただボサボサなだけで、ちゃんと毎日洗うし!(洗って乾かした後またボサボサにするけど)
大体何で俺が言われなきゃなんねぇんだ?
張本人は兄貴だろーが。…つっても白鹿は知らないから仕方ねぇけど……性格に難ありすぎだろ。
「白鹿には関係ねぇだろ」
「関係ない…と言いたいところだが大有りだ。仮にも同室者でこれから毎日嫌でも顔を合わせるんだ」
た、確かに……
朝だってコイツが部活かなんかで早くなきゃ会う可能性が高いし…個人部屋以外は、風呂とかトイレとか…運悪くバッタリとか!!
嫌でも同室な限り顔を合わせねー方がおかしい。
「…けど、どーしようもねぇだろ」
変装を解く訳にもいかねぇし…
かと言って他に手があるわけでもねぇ…
「身嗜みを正せば良いだけの話じゃないのか?…その格好であまり俺に近付くなよ」
白鹿はそれだけ言うとすたすたと個人部屋に戻っていった。
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