あにまる1

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転校生かぁ。 どんな子なんだろ…良い人だったら良いなぁ! 「…そうですか、仕方ありませんね。それで何か不都合が?」 「いや…その役が、ゆずになるんだよなー…」 「は?俺がすれば良いでしょう」 「お前には丁度違う仕事があんだよ……あークソッ。なんで今に限って他がいねぇんだよ」 …あれ。あれれ? なんだかボクの話しになってるよね? 2人ともボクを見てるし… 話からして、その転校生のお迎えと寮の案内をボクがするってことだよね? … 「はいっ!ボクする!」 どんな人か気になるし、仕事ばっかりじゃ肩が凝っちゃうもんね。今が脱け出すチャンスかも! 今の仕事よりは難しくないと思うし。 元気に挙手するボクを見て2人は顔を歪める。 え、何で!? 「…遥、お前には無理だ」 「ゆず…心配だなぁ」 えぇぇ!!しょーちゃん無理って最初から決めつけてる!?ひ、酷いよ!ボクだってやればできる! 「大丈夫だよ!迎えに行って寮の部屋に送り届けるだけだもん。ボクにでもできるよ。それに、ボク以外に手ぇ空いてる人がいないのも事実だし、ね?」 2人をとにかく正論で無理矢理納得させた結果、 何かあったら必ず連絡すること。と義務づけられた。 まったくしょーちゃんとつーちゃん先生は心配性なんだから。 ボクはしょーちゃんに買って貰った黒猫をモチーフにした小さめのリュックを背中に背負い出かける準備をする。 中には携帯電話とハンカチティッシュ、携帯用の救急セット、後は少量のお菓子が入ってる。 しょーちゃんが「お前は携帯電話を必ず落とすからこれに入れて持ち歩け」と言って買ってくれたんだ。
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