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そして唐突に目を輝かせた。
「お前、外来人か!?」
「……は?」
「お主の言う通りじゃな。その服装も、外の世界のもんじゃし」
「だよねだよね!?」
ぬえが騒いでいる理由がわからない一同は彼女の次の言葉を待つ。
「聖、こいつここに住まわせようぜ」
「はぁ!?」
柊司も含め、全員が声を揃える。
突然何を言い出すのか、と。
「こいつが外来人なら、話聞きたいし、ここ男がいないしさぁ」
「……ぬえ、冗談もいい加減にしなさい?」
少し怒りを込めて白蓮が諭(さと)す。
しかし、ぬえはその言葉にニヤリと笑った。
「冗談じゃないし、何も考えてないわけじゃないよ」
「?」
「一週間!」
ぬえはそう言って人差し指を天井に向ける。
全員がその指に注目する中、彼女は続けた。
「一週間で、コイツは聖の部屋に入った罪を償う」
「だから俺は――」
「夜這いとか関係なく、いたのは事実でしょ?」
その言葉に押し黙る柊司。
「よろしい♪で、一週間経って、コイツが寺にいてもいいって思ったら、コイツを住まわせる」
「……思わなかったら?」
恐る恐る柊司が聞くと、いかにも悪そうな顔でぬえは笑った。
「勿論、寺から追い出す」
「…………」
一同が絶句する。
仮にもここは寺なのだ、この提案は呑みにくい。
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