夏のはじまり(記憶と夢)

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担任の竹内先生が白い紙を配る 「これ進路希望票な、あくまで調査だから、実際はここに書いた進路でなくても別に構わんから、とりあえず書け、適当に」 竹内先生は、背が低い60前の美術の先生。 東京のスッゴい有名な大学を、ボチボチ良い成績で卒業して、フランスに留学して、帰国したあとは東京で有名な人たちと、美術展を開いたりして絵描きで食っていったが、将来の事を考えこの町に帰ってきて学校の先生をしてるらしい。すごい人だなーと思う。 授業も面白いし、絵は凄いウマイ さて、そんな事より、この紙だ 隣の男子は、カリカリと筆が進んでいる。 良いな…と思う。こいつは目標が決まってるんだな、と思うと分かんないけど敗北感がある。 進学か就職… 進学だろーな… 高校は決まってない やりたい事 わかんない
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