夏のはじまり(記憶と夢)

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「おーい、陽」 ん?なに? と鞄の中に教科書を入れる 「帰ろーぜ」 うぃーっす 待ってるのは、左からケント、美咲、そして入り口から叫んでるのが亮太 「なぁヒナ」 なに? 私の自転車を押してるケントが言う 「ヒナは、進路どーすんだ?」 わかんにゃー 「だと思ったよ、さすがひなた」 そーいう美咲は? 「わかんにゃー」 さすが美咲 「ここに、真面目に決めてるやつなんかいねーだろ?」 とケント いやいや亮太がいるでしょ 「あ、亮太は頭良いしね」 ソーソー 「よくねーよ」 「良いだろ、お前」 「決まってるんじゃない?亮太は」 どうなんだ亮太 「まぁ、一応な」 「さすが」 さすが 「どこだよ、亮太」 「県立大学付属」 「おぉ、さすが県内No.1じゃん」 凄いねぇ…でも遠くない? 「ちょっとな、電車で30分ちょいだし。」 「遠いよ」 遠いね〓 「まぁしょうがねえよ。亮太は大学行きたかったってずっと言ってたしな」 そうは言ってもねぇ… 「前は、結愛がいたのに最近、塾で忙しいからって一緒に帰れないんだよねぇ」 うん、でも今日、朝あったよー 「まぁあうだろ、おんなじクラスだし」 うるさいよ、ケント
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