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社長の破戸竹刀である。今日はヒラのゼタクと、その同僚の山頂田太朗(やまだたろう)というメガネが接待をしてくれるらしい。意気揚々とゴルフバッグを担いで向かった先はバッティングセンター。既にゴルフクラブは全て曲がってしまった感じだ。
いまはゼタクの打席だ。――ホームランを打ってくれたようだ。素晴らしい。
「次、社長ですよ」山頂田が言う。
ウム、と返事をしてバッターボックスに向かった。もうクラブは無いのでバットを使った。
ボールが飛んできた。私の顔面に向かって。
そのボールはスライダーだった。ギリギリインコースに入る球だったが、反射的にのけ反った。おかげさまで近くのフェンスに頭をぶつけた。
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