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周りの景色が表現しきれない不気味な色になっている場所に一人の少年が立っている。
「あーあ、バレちゃったか、けどこれだけ歪めば当然っていったら当然かな」
少年の周りには影のような存在が、地面から顔を出すように現れはじめる。
黒い影は化物と呼ぶに相応しい存在だが、少年は怯えもせず、ただ冷静に辺りを見回す。
「うわ、こりゃ数が多いな。僕だけじゃ倒せないかな」
そういい少年は懐から拳銃を取り出す。その拳銃を躊躇いもせず、こめかみに押し当てる。
「コレを使うと疲れるから嫌いなんだよね。まあ、死にたくないから使うけどさ」
少年は口をユックリと動かし、ある言葉を口にする。
たった四文字の短く、重要な言葉を。
「……来い、ペルソナ」
そして真夜中に拳銃の音が鳴り響いた。
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