45人が本棚に入れています
本棚に追加
この街は中学生の頃までは何もなかった。街中にある巨大なビルや巨大な店などは存在所かそのカケラすらなかった。
「桐条グループ……ね」
現在通っている天之川学園の行き帰り道に、桐条グループの本社ではないが、それなりに大きいビルがある。
「……ちょっと」
「え?」
「天之川学園って知ってる?」
「……道に迷ったのか?」
天之川学園の制服を着用している金髪の少女に、俺は普段の調子で答えると少女は不機嫌な顔をする。
「今日から転校するの、迷った訳じゃないわよ」
「いや、普通は調べるだろ」
「なによ!調べなかったから悪いって訳!」
「そうだろ」
少女に叩かれた。
少女はそのまま謝罪もせず、先に歩いてしまう。
俺はとりあえず一言だけ少女に向かって言う。
「天之川学園に行く道はこっちだけど」
最初のコメントを投稿しよう!