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今朝会った少女は本当に転校生だったようで、今日この2-Cにクラスの一員として入ってきた。
「………なんで私が」
「おい!」
「なによ……って今朝のあんたか」
「……火結星夜(ほむすび せいや)だ。人をあんた呼ばわりするなよ」
俺の名前を無理矢理教えると少女は黙り、窓から外をジッと見ている。
俺の話は無視、と言うことなのだろうか。
半ば諦めかけた瞬間に少女は恥ずかしそうに口を開く。
「リリアーナ・ルシフェル……私の名前よ」
「外国人?」
「なんで見た目でわかんないのよ、あんたは」
結局リリアーナは口を聞くことすらなく、早々と下校してしまった。
俺はその様子をただ黙って見ている事しか出来なかった。
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