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「お兄ちゃん。ちゃんとまゆを見てくれてる?」
黒髪のツインテールが凄くよく似合う女の子がベンチに座る俺に声を掛けてきた。
彼女の名は北原 舞雪。あだ名はまゆちゃん小学五年生。
「大丈夫だよまゆ。雄一はロリコンだから、見るなって言ってもまゆの事を見てるって」
そんなまゆちゃんの肩に手を置き、さりげに酷い事を言う彼女は、寒原 千冬。通称ちーちゃん。まゆちゃんと同級生の肩より少し下に伸ばした黒髪がチャーミングな女の子だ。
「あはは。まゆちゃん、ちゃんと見てるから。あと、ちーちゃん。俺はロリコンではないからね?」
ちーちゃんは事ある毎に俺に毒を吐く為に大分と慣れたが、昔は随分とへこんだものである。
そんな二人に笑顔を向けると、また違う可愛らしい声が掛かる。
「雄一兄ちゃん。わたしも見ていてね?」
声の主は少し痩せぎみのおかっぱ頭が愛らしい女の子。
ちーちゃん、まゆちゃんと同い年の遥奈ちゃんである。
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