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楓はとにかく家にいる時、俺と一緒に居たがる。
……なんか悩みでもあるのだろうか?
一人でいるのが不安なのだろうか?
ならば、俺は楓の兄として、少しでもコイツの力になってやりたい。
俺はいつもお前の味方だぞ楓。
「あ、あのさ、雄一」
ティーカップを持ち、悩める?我が妹の事を思いつつ、紅茶をすすっていると、そんな我が妹が声を掛けてきた。
「ん?どうした?」
「あ、あのね。雄一ってさ、好きな人いないの……?」
上目遣いで俺を見て、そんな事を楓は訊ねてきた。
そうか。楓、恋の悩みか。
「ん。今はいないな。どうしたんだ?」
とりあえず、きちんと答えて、楓の真意を聞き出そう。
お兄ちゃんは何でも受け止めるぞ。
さぁ、お前の悩みを吐き出せ楓!!
一人で勝手に盛り上がり、某元テニスプレイヤーの如く熱い気持ちでいると、恋に悩める乙女である(俺の中で)楓が口を開く。
「や、やっぱりさ、雄一ってさ、し、小学生の女の子とかが好きなロリコンなの……?」
上目遣いのまま、なんて事を言いやがる。
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