episode.1 だからこそ

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俺の言葉を聞いた楓は同情したのか、小さな手を俺の肩の上に置き、少し瞳を潤ませながら口を開いた。 「か、彼女なんて作らなくていいじゃん。ほら、あ、あ、ああ、あたしがいるし?ね?」 少し動揺しているのか、どもっている。 ……俺がモテないのがそんなにイケないことなのか? くそっ!! ちょっと可愛くて、告白される事が多いからって、触れちゃいけない所に触れたみたいな感じで焦りながら同情するなんて……。 でも、まぁ、彼女できないのは寂しいけども、楓みたいな可愛い妹や、まゆちゃんたちみたいな可愛らしい女の子の友達がいるからいっか。 ……いいんだよ。
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