episode.1 だからこそ

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カーテンのわずかな隙間から太陽の光が差し込むAM6:30。 『変わりたいどうして私はこんな顔なんだろう』 外から聞こえてくる小鳥のさえずりと、俺の携帯から流れる大音量の音楽が起床時間を知らせる。 結局、俺は悶々としたまま眠れなかった。 しかも今日の一時間目は体育なのに。 ……よし、二時間目から寝てやるぞ。そんな気持ちで俺はベットを降りた。 歯を磨き、顔を洗い、髪を整え、制服に着替えてリビングに行くと、そこには楓の姿が。 「……おはよ」 気まずさを感じながらも、一応朝の挨拶をする。 「あ、おはよ雄一。昨夜はごめんね」 気まずさを感じる俺に対し、楓は申し訳なさそうな顔でそう返してきた。 「いや、気にするな。寂しかったらいつでもこい」 俺は楓にそう返しながら、朝食を採るために椅子に腰をおろす。
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