episode.1 だからこそ

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驚きのスピードで噴き散らかした牛乳の後始末を済ませ、家を出た。 なんか楓が不機嫌だったのが気になるが、まぁ、女の子には色々あるのだろう。 女の子の日とかかな? そんなアホみたいな事を考えつつ、歩き、電車に揺られ、学校へと向かった。 学校の最寄り駅に着くと、通学時間帯と言うこともあり、同じ制服を着た野郎共が大量にいるのだが、その中に知った顔を探してみても見つからず、学校への道を歩き出す。 見事に野郎ばっかなのは、男子校だから仕方のない事なのだが、如何せんむさ苦しい。 まぁ、俺も端から見れば、そのむさ苦しい内の一人なのだが。 そんなむさ苦しも結構気に入っている自分がいるから怖い。 ……勘違いしてはいけない。 俺はそっちの気はないからな。 モテない故に、男ばっかでバカをやるのも悪くないってだけである。 そうこうしている内に、学校に着いた。
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