死神

6/21

5人が本棚に入れています
本棚に追加
/25ページ
ルシフェルはこの街の酒場に訪れる。 酒場に入った途端周りが騒ぐ。 ルシフェルはそんな事は気にも止めず、真っ直ぐ歩き、正面に見えるカウンター席にドンと座る。 「親父 ビールをくれ」 ルシフェルは50半ばくらいの、少し歳のいったマスターにそう言った。 「…… あ…はい……」 マスターはルシフェルの事を名前も聞かずに、誰だかを認知して、少し気の抜けた……且つ怯えた様子の返事をしてしまった。 ここの酒場は主にマフィアやヤンキーや格闘家と言った。 戦いに関しての酒豪と言う名に相応しい人物達が集まりやすい。 その中じゃ、ルシフェルはとても有名人。 ルシフェルと目を合わせてしまえば、殺されるなどと言った都市伝説があるくらいだ。 死神ルシフェルは生ける伝説とまで言われている。 それ程人を殺した数は半端じゃない。 「あいよ」 ルシフェルが周りを見渡している束の間。 ジョッキに入ったビールがカウンターの上に置かれた。
/25ページ

最初のコメントを投稿しよう!

5人が本棚に入れています
本棚に追加