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ルシフェルはこの街の酒場に訪れる。
酒場に入った途端周りが騒ぐ。
ルシフェルはそんな事は気にも止めず、真っ直ぐ歩き、正面に見えるカウンター席にドンと座る。
「親父
ビールをくれ」
ルシフェルは50半ばくらいの、少し歳のいったマスターにそう言った。
「……
あ…はい……」
マスターはルシフェルの事を名前も聞かずに、誰だかを認知して、少し気の抜けた……且つ怯えた様子の返事をしてしまった。
ここの酒場は主にマフィアやヤンキーや格闘家と言った。
戦いに関しての酒豪と言う名に相応しい人物達が集まりやすい。
その中じゃ、ルシフェルはとても有名人。
ルシフェルと目を合わせてしまえば、殺されるなどと言った都市伝説があるくらいだ。
死神ルシフェルは生ける伝説とまで言われている。
それ程人を殺した数は半端じゃない。
「あいよ」
ルシフェルが周りを見渡している束の間。
ジョッキに入ったビールがカウンターの上に置かれた。
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